• 2023年5月4日22:30:43更新

女たちは、それぞれの生を生きた 〜小説の中の着物〜 松井今朝子『円朝の女』

小説を読んでいて自然と脳裏にその映像が浮かぶような描写に触れると、登場人物がよりリアルな肉付きを持って存在し、生き生きと動き出す。今宵の一冊は、松井今朝子著『円朝の女』。
幕末から明治にかけての激動の時代を生きた、不世出の噺家三遊亭円朝を愛した5人の女たち。
ひとは皆、それぞれの痛みを抱えて生きている。

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女たちは、それぞれの生を生きた 〜小説の中の着物〜 松井今朝子『円朝の女』「徒然雨夜話ーつれづれ、あめのよばなしー」第二十四夜

今宵の一冊は、松井今朝子著『円朝の女』。

不世出の名噺家であり、“近代落語の祖”とされる三遊亭円(圓)朝。その生涯に深く関わった、幕末から明治にかけての激動の時代を生きた5人の女を描いた物語です。

まるで実際に噺を聞いているかのような気分になる、無理のない語り口によるさりげなく濃密な描写は、京都・祇園に生まれ、歌舞伎の脚本や演出に長らく関わっていた著者ならでは。

四季折々の、水辺の風景が細やかに描かれた茶屋辻文様。

“茶屋辻”という名称は、元禄時代、友禅染めが発明される以前に当時の呉服商、茶屋四郎次郎により発案されたと言われる「茶屋染め(防染の技法を用いて主に藍の濃淡で細かな模様を染めた)」に由来します。

そして“辻”は、夏の衣類として着用された麻の帷子(単衣の着物)を指し、主に中流以上の武家の子女が着用しました。

もとは「茶屋染めの麻の帷子」という “モノ”自体を指す名称であった“茶屋辻”ですが、麻だけでなく絹にも染められるようになり、現代では文様の名称として使われています…

小説をモチーフにした素敵なスタイリングのお話…
詳しくは、きものと公式サイトより!↓↓↓

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