- 2023年4月6日22:29:05更新
蒐集という甘い毒 〜小説の中の着物〜 芝木好子『光琳の櫛』
小説を読んでいて、自然と脳裏にその映像が浮かぶような描写に触れると、登場人物がよりリアルな肉付きを持って存在し、生き生きと動き出す。
今宵の一冊は、芝木好子著『光琳の櫛』。
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着物をまなぶ
「着物をまなぶ」というテーマにて、着物に関する様々な《まなび》のコラムをお届けします。
蒐集という甘い毒 〜小説の中の着物〜 芝木好子『光琳の櫛』「徒然雨夜話ーつれづれ、あめのよばなしー」第二十三夜
今宵の一冊は、芝木好子著『光琳の櫛』。
小さな料亭の女主人、園。
かつて長年かけて集めた2万点もの櫛や簪を一夜で手放し、そしてまた新たに集めた数が5千点を超えるという…その数を聞くだけでもその執心ぶりが空恐ろしいほどですが、何かに対する蒐集という欲の際限のなさは、理解できる方も多いかと思います。
いわゆるコレクターと言われる人は、その規模の大小はともかく現代でも多くいて、そのターゲットも、絵画などのアート作品、工芸品や宝飾品、ジーンズやフィギュア、コイン、切手、玩具といったものまでさまざまですが、園の場合は櫛や簪という“髪のもの”。
水辺に佇む鷺が描かれた紬地の訪問着。
光琳水が織り出された帯に、白の冠組みの帯締めを効かせて。
小説を読んでいて、自然と脳裏にその映像が浮かぶような描写に触れると、登場人物がよりリアルな肉付きを持って存在し、生き生きと動き出す…
小説をモチーフにした素敵なスタイリングのお話…
詳しくは、きものと公式サイトより!↓↓↓
着物スタイリスト 秋月洋子
2003年にフリーランスのきものスタイリスト・もの書きとして独立後、雑誌や書籍でのスタイリングと記事執筆のほか、テレビドラマ、CM、映画等でのスタイリング、着付を手がける。着物まわりの小物ブランド『れん』、オリジナルデザインの帯留『九九』など商品プロデュースの他、書家としての側面も持ち自筆の着物や帯のデザインも手掛けている。
著書に『大人のおでかけゆかたコーディネート帖』、『おでかけ着物歳時記』(小学館)、『大人のゆかたスタイルブック』(講談社)などがある。
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