• 2017年5月26日18:40:29更新

浴衣コーディネートのポイントと豆知識♡【4選】

真夏日もちらほらの5月。
沖縄も入梅して、一歩一歩夏に近づいてきています。
今年も昨年より「ゆかた」を楽しむ方が増えそうな予感がしますね。
日本文化着物・礼法研究家で人の印象の専門家、ファッションモデルの吉武利恵さんに
「ゆかたスタイリング」のポイント解説してもらいました。

皆さん、こんにちは。

日本文化着物・礼法研究家で人の印象の専門家、ファッションモデルの吉武利恵です。

今回、タイプの違うゆかた4つのスタイリングを作成し、
各スタイリングのポイントとキモノの豆知識、ワンポイントアドバイスをご紹介して参ります。

ぜひ、2017年のゆかたコーデやゆかたスタイリングの参考にしてください。

★☆ ゆかたスタイリング1「しじらモード」 ☆★

ゆかた:しじら織りホワイト(綿麻)
半幅帯:幾何学フラワー(正絹)
三分紐:モノトーン(正絹)
簪:黒蒔絵
扇子:紫・赤・黒(竹・絹)
帯飾り:フェザーブローチ

しじらモード・ゆかたスタイリングのポイントは3つ!

ポイント1
ゆかたは細いストライブで無地に近い見た目なので、
帯はインパクトのある幾何学フラワーの大柄でアクセントをプラスしました。

ポイント2
しじら織りの特徴である薄地の軽さを、帯の重厚感のあるモダンシックなカラーで重さのバランスを調整しました。

ポイント3
簪、帯締め、帯飾り、扇子の小物アイテムは、帯の一色に合わせて調和を取りました。

キモノ豆知識

ゆかたに使用した「しじら織り」についてご紹介します。

◆「しじら織り」とはどんな素材?

縮(ちぢみ)織の一種です。
経糸(たていと)の張力差を利用して独自のシボを出して布の表面が波状になっています。
この凸凹のおかげで肌に張り付かず涼感があるので、夏キモノの素材として利用されます。

◆「しじら織り」のキモノはいつ着れるの?

5~9月頃まで着ていただける単衣の木綿キモノです。
春から秋にかけての普段キモノにぴったりです。

◆「しじら織り」キモノのイイところを教えて!

① 真夏は一枚で浴衣として、春や秋には半衿を合わせて単衣着物として着られるので、
 1枚で2倍お得です!
② 通気性がよく、綿素材なので吸湿性も抜群で、暑い日も快適に過ごせます!
③ 木綿素材なので、おウチでお洗濯できます。
手で押し洗い、もしくは、ネットに入れておしゃれ着コースの洗濯機で洗うこともできます。

❤吉武利恵からワンポイントアドバイス

私も、しじら織りは大好きな素材の一つです。
素材や色によっては下着が透けるほど、薄いものもあるので、ゆかた着用のときは、下着の色に気をつけてくださいね。

★☆ ゆかたスタイリング2「注染バタフライ」 ☆★

ゆかた:注染大胆バタフライ柄(綿コーマ)
半幅帯:赤紫紬(麻)
三分紐:白&薄紫(正絹)
簪:赤蒔絵
扇子:薄紫透かしスズラン
帯留:ガラス

注染バタフライ・ゆかたスタイリングのポイントは3つ!

ポイント1
古典的な紺地の綿コーマの注染め、日本の人気の文様でもあるバタフライ(蝶)柄。
バタフライ柄が大胆に大柄で染め付けられているので古さを感じさせません。
帯を無地にすることで、ゆかたの柄をより引き立たせるようにしました。

ポイント2
ゆかたは綿コーマの平織りなので、麻の帯や変り組みひも、透かし模様の扇子など、凹凸や風合いのあるもので立体感を演出しています。

ポイント3
ゆかたの色は紺地に青と赤。青と赤を混ぜると紫になるので、帯、帯締め、帯留め、扇子は紫系で統一して、
ゆかたの色で一番割合が小さい、バタフライの中心の赤と同じ赤い簪(かんざし)でリズムを持たせました。

キモノ豆知識 

ゆかたに使用した「注染(ちゅうせん)」と「蝶文様」についてご紹介します。

◆「注染」とは何ですか?

染料を注ぎ込む染色法で、洗濯に耐えられる堅牢な染色法なので、
手拭やゆかた夏物衣料として使われています。

◆「蝶」柄には意味があるの?

中国では長寿のシンボルとされ、日本には奈良時代に伝えられました。
公家の装束の有職文様に取り入れられました。
姿を変えて羽ばき、天に昇るところから、おめでたい柄の吉祥文様としての意味もあります。

❤吉武利恵からワンポイントアドバイス

こちらのゆかたは、30年前に始めて自分で呉服店で反物を選んだ思い出のあるゆかたです。
今でも大切にしているものですが、年齢を重ねるたびに、帯や小物のスタイリングを変えて楽しんでいます。
若い頃と同じコーディネートで着ることはできなくても、年齢や時代に合ったコーディネートに変えることで、
ゆかたも長く楽しんでもらえます。
ぜひ、お気に入りのゆかたを長く愛してあげてください。

★☆ ゆかたスタイリング3「粋なモダンツバメ」 ☆★

ゆかた:太いカラフル縞柄にツバメ柄(綿)
半幅帯:縞ドット柄(ポリエステル)
三分紐:白&グレー(正絹)
簪:珊瑚の玉簪
扇子:たたき染
帯飾り:フェザーブローチ

粋なモダンツバメ・ゆかたスタイリングのポイントは3つ!

ポイント1
縞模様も日本の古典柄です。
しかし、大胆に太くカラフルな配色の中にツバメが飛んでいるので、インパクト大!
帯はポップなドット柄が入ったモノトーンに赤の挿し色が入ったシンプルポップの半幅帯でゆかたのカラフルさを活かしました。

ポイント2
鳥年の2017年の遊びとして、フェザーブローチを帯飾りにしました。三分紐は主張しないようにモノトーンカラーをチョイスしています。

ポイント3
鳥年の2017年の遊びとしてもう一つ。
鳥のエサではなく、ドットと関連して、珊瑚の玉簪を組み合わせました。

キモノ豆知識

ゆかたに使用されている柄の「縞」と「ツバメ」についてご紹介します。

◆「縞」柄を教えて?
洋装ではストライプという柄ですが、縞も古くから日本で人気のある柄の一つです。
江戸時代に、木綿縞が登場すると、粋な柄として流行したようです。

◆「ツバメ」柄を教えて!
飛翔する姿が美しいと、古くから文様として用いられています。
動物文様の一つです。

❤吉武利恵からワンポイントアドバイス

このようなインパクトのある色と柄を着こなす際は、メイクに一工夫しましょう。
黒いリキッドアイライナーで太く長めに引くことで目元のインパクトをプラスしたり、
赤いルージュで印象的な口元を演出すると、ゆかたとお顔のバランスが整います。
ぜひ、ゆかたに合わせてメイクも楽しんでくださいね!

★☆ ゆかたスタイリング4「パステルすずらん」 ☆★

ゆかた:パステルカラーの水色にピンクのすずらん柄(綿)
ファブリック帯:白に金入り(ポリエステル)
三分紐:白(正絹)
簪:ホワイトフラワー
うちわ:イエロー
帯留:ガラス
アクセサリー:フェザーブローチ(帯飾りでもヘア飾りでもOK)

パステルすずらん・ゆかたスタイリングのポイントは3つ!

ポイント1
ファッションブランドの現代ゆかたです。
ゆかたのパステル調を崩さないように、帯はしろ、小物もパステル調で統一感を出しました。

ポイント2
半幅帯でなく、ファブリック帯を使用することで、柔らかい印象と現代的な要素をプラスしています。

ポイント3
最後に補色のイエローのうちわを入れて、アクセントカラー投入で全体を引き締めました。

❤吉武利恵からワンポイントアドバイス

現代的なゆかたには、合わせる帯も現代のものをコーディネトするとバランスが取りやすくなります。
古典も現代も、色々楽しんでくださいね!

最後に

最後までご覧くださいましてありがとうございました。
皆さんのゆかたライフのお役に立つ内容なら嬉しいです。

どんどん、オシャレとして自由に2017年もゆかたを楽しんでくださいね。

そして、皆さんにスペシャルなお知らせがございます。
今回ご紹介したゆかた4スタイリングをレンタルできる撮影会がございます。

6月10日(土)
「ゆかた着付けと撮影会-夏!浴衣でフォトジェニック!ゆかたを着こなす夏にする-」
写真家 本多佳子主催

もちろん、ご自身のお気に入りのゆかたでも大丈夫です。
私がタイプに合わせて、着付けを担当させていただきます。

ぜひ、はんなり粋な、キモノ美人になれる撮影会にいらしてください。
お1人でも、カップルでも、ファミリーでも大歓迎です。

詳細は「MATOIブログ」をご覧ください。

皆さまにお会いできるのを楽しみにしています。

日本文化着物・礼法研究家 吉武利恵

この記事のライター

KIMONOstylingHANA

  • 外部サイト
  • 日本
スタイリッシュなキモノ美人を目指すプロジェクト

関連する記事

カテゴリ一覧

着物アクセスランキング

先週の記事ランキング

もっと見る

着物おすすめ

記事おすすめ

もっと見る